以前医療法人に勤めていた時、新しく開設する介護施設の管理者を任されることとなりました。
「自分の理想の施設を作るぞ!」
と意気込んでいましたが、いざ開設すると施設運営・スタッフマネジメントが上手く行えず悩む日々が続きました。
いつしか「上手く行かないのは自分が悪いんだ・・」と自分自身を追い込むようになりました。そしてとうとう、ドラエモンのように押入れに閉じこもるまでに自分の「心」を追い込んでしまったのです。
だけどそんなある日、高齢になる親父から俺も歳だ「この梨の木を切ってしまうぞ!」という言葉が飛び出しました。
その言葉を聞き、それまでは畑に出ることが無かった自分ですが、
「子供たちがジジの作った果物や野菜は美味しい!って言ってるし・・それが無くなるのは寂しいな・・・」
そう感じ、そこから畑に出るようになりました。
そしたら、フカフカの土に触ったり、種を蒔いた畑からカワイイ芽が出ていたり、植物が育っていく成長過程を見たり、子供のように育てた作物を収穫したりしていると、自然と心が癒されていくことに気が付きました。
人は心が癒されると、次は前を向いて次の一歩を踏み出そうという力が沸いてきます。その一歩が踏み出せれば後は進むだけです。
自分は施設管理者としての役割と向き合い戦えるようになりました。しかも、農家として独立という気持ちまで湧いてきて、実際に2020年からは専業農家としてやっています。
このエピソードから言えることは
畑には「人の心を癒し、パワーを与え、未来への一歩」を生み出してくれる力があるということです。自分自身が畑からこの事を学ばせてもらったので、今度はしゅうたの畑に関わって頂ける方に「心の癒し」を届けたいという思いで農園のデザインを進行中です。